Part1の続きから。
・特徴(ソフト面)
まず、昨年との大きな違いは、物理量ベースです。昨年はステップ数手打ちという頭の悪いことをしていたので、変えました。これによって、だいぶ調整が楽になりました。それでも、調整には時間がかかりましたが…。
では、ここからは動作の順序に従って、解説していきます。
この機体は、ノータッチでスタートすることができます。PSDでモードを変え、動作を起動させることができます。この機体はスタートしたらすぐにもう一台にスタートした指示を無線で飛ばすので、非接触で競技を始めることができます。それによってロボットの最初の位置を全くずらさずにスタートできます。
ライントレースは、まず300mm/sで一定の距離を進み自分の位置を補正し、その後加速するようになっています。ステッパから得られた距離とクロスラインを見ながら、カーブでは減速(500mm/s)、直進では加速(最高速1000mm/s)というようになるようにしています。
クロスラインを見て止まる時は、一気に速度を0にせず一旦300mm/sまで一気に下げてから高めの減速度で止まるようにしていました。これによってクロスラインを見たタイミングとほぼ同時に止まりつつ位置がずれないようになっています。
探索は測距センサ3つを用いることで、速く180度を見れます。今回はそれに加え、探索の重み付けというものをしていました。
測距センサの見る範囲を、端なら広く、中なら浅くしていました。これによって無駄に遠いボールをとることが減るため、効率が良くなりました。これによって取れないと思われるボールも、機体が一番近づいたタイミングで綺麗にとることができます。
ボールを取りに行く時は、先ほどの重み付けでボールの有無と位置を判別して、その中で一番近い角度に盲目的に前進します。そして、筒にあるセンサが反応した時に、止まり、少し待ってからアームを上げています。
あと、本番には出なかったフェールセーフとして
・ボールを投げる時に、ボールがはまっていたら投げ続ける
・再探索
などがありました。
・問題点
優勝しましたが、必ずしも完全だったわけではありません。
まず、吸引機構に関して。そもそもの吸引力が弱いです。カップの形状かモーターのパワー不足かファンの形状か相乗効果か知りませんが、他のチームを見ると、もっと吸引力が強いチームが多い印象でした。
また、モーターの選定は完全に間違っていて、あれは良くなかったですね。電流を食うわ食うわで、効率が非常に悪いです。そのくせ吸引力が出ないのだから、ここは失敗でしたね。
動作の安定性に関しても、100パーセントというわけではなく98パーセントくらいな感じです。全てのポテンシャルが昨年より高いですが、調整がとても大変で、最後まで潰せなかった不安定動作もあります。しっかり動けば小型単騎の中ではそれなりのレベルの走りが出来るのですが、最後まで苦労した機体でした。
・コメント
小型単騎5分以内パーフェクトは前からやってみたかったことであり、そこに様々な技術を詰めて自分のアイデンティティで勝てたということで、本当に作ってよかったと思います。ここで出た問題点を次に生かして、さらなる高みを目指していこうと思います。
この記事はこの辺で。
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